夏になると食欲がなくなり、ついつい冷たくて食べやすい食事や飲み物に偏りがちです。
そうなると栄養も偏りがちになり、ますます夏バテに拍車をかけ…という悪循環になってしまいますよね。
もともと胃腸の弱い僕は、夏の暑い時期に十二指腸潰瘍になり、入院までしてしまった経験があります。
それからというもの胃腸には人一倍気を遣い、いつしか胃腸回復や消化に良いとされる食材を覚えてしまいました(笑)
今日はそんなお腹に優しい食材をご紹介。暑さで食欲不振だったり、僕と同じように胃腸に悩みを抱える方のお役に立てていただければ幸いです。
暑くなるとどうして食欲がなくなり、胃腸が弱るの?
1・体が温かいから
当然の話ですが、夏場は気温が体温に近く、冬に比べて体温を維持するためのエネルギーを必要としません。
実は人間が体温維持のために使うエネルギーは大量なのです。
そのため冬はそのエネルギーのために多くの食事を必要としますが、夏場はそれほど多くのエネルギーを必要としないため食事をもとめなくなるのです。
2・自律神経の乱れ
夏の暑い日差し、高気圧を感じると、人間は交換神経という活動神経が優位になります。
食欲を司っているのは副交感神経なので、交換神経が優位になる=副交感神経の働きが鈍るので胃腸の働きが鈍り、食欲がなくなってしまいます。
3・冷たい飲み物や食べ物
おそらく一番の原因。
気温が高ければ汗をかきます。汗をかけば体は水分を欲します。そこで冷えた飲み物を口にしますよね?
このとき、口や喉は気持ちいいと感じますが、胃腸は急激に冷やされ機能低下を起こします。
食べ物も同様ですので、これが続くと食欲不振となります。
胃腸が弱っているときに良い食べ物・即効編
ここでは、明らかに「気持ちが悪い」「胃腸が荒れていると感じる」といった自覚症状があり、比較的すぐに回復したい。
言い換えれば一時しのぎにも最適なものを少しご紹介。
大根おろし
胃腸に悩みを持つ方には定番でしょうか?
吐き気があったり、胃が痛いと感じる時に大根おろしの汁を飲むのが効果的とされています。
その他にも、他の料理と合わせて食べる事で消化を助けてくれ、殺菌効果もあるので風邪の予防にも最適です。
生姜湯
生姜だけで食べても良いのですが、即効性があるという点ならすりおろしてぬるま湯で飲むのがベストです。
大根おろしと同じく殺菌効果もあるので、まさに健康促進食材といったところでしょうか。
お湯
個人的にはこれが最強(笑)
同じように胃腸が荒れている知人にもすすめたところ、「確かにお湯が一番だ」と言っていました。
科学的な根拠はわかりませんが、何も受け入れたくないほど胃腸が荒れているときはお湯で胃を温めるだけ、というのが良いかもしれません。
胃腸が弱らないように継続して摂りたいもの
緊急時の対策はここまでにして、そうならないように日頃から食べる事を心がけたい食材をご紹介します。
長いも
私が普段からよく食べるようにしているのが長いも。長いも自体も消化・吸収されやすく、さらに他の食材の消化を助けてくれます。
そのうえ滋養強壮にもよく、夏バテにはピッタリの食材ではないでしょうか。
レンコン
レンコンにはオクラやモロヘイヤなどのネバネバの成分が多く含まれています。
また、同じく多く含まれる「タンニン」には、消炎作用、抗胃潰瘍作用があり、まさに私たちの胃を守ってくれる食材といえます。
キャベツ
私のおすすめ度は長芋と肩をならべます。キャベツに含まれるビタミンUを主成分として「キャベジン」が作られていることは、この記事を見ている方なら周知の事実でしょうか。
リンゴ
入院のお見舞いのイメージの通り、胃に優しく消化によいとされています。食物繊維が整腸にも効果を発揮してくれます。
ニラ
ニラには自律神経を刺激し、体を温める効果があるといわれています。胃もたれを解消し、弱った胃を強くしてくるので、夏バテには効果的な食材です。
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食べ過ぎ注意!胃に優しくない食べ物とは?
反対に、胃腸に優しくない食材や習慣にはどういったものがあるでしょうか?
1・唐辛子や香辛料などの辛いもの、刺激のある食べ物
多少であれば健康促進にも効果がありますが、摂りすぎは胃に負担がかかってしまいます。
2・揚げ物などの脂っ気の多いもの
スナック菓子などもこれにあてはまる場合が多いかと思います。消化への負担が大きく、カロリーも気になるところですね。
3・アルコールや冷たい飲料の飲み過ぎ
夏になるとバーベキューやお盆休みなどで冷えたビールなどのお酒を飲む機会も多くなります。ですが、記事内で説明したように、内臓を冷やすこと=胃腸の機能を低下させる行為だと覚えておいたほうがいいでしょう。
4・寝不足
胃腸に限らず、睡眠不足は健康の大敵です。夏にもなると熱帯夜により十分な睡眠がとれなくなるので注意が必要です。
食べるときにはよく噛むこと。 基本だけど非常に大事なことです!
いくら胃腸に優しくて効果のある食材を口にしても、一番大事なことをおろそかにしてはいけません。
例えば、「納豆はお腹に良い」ということはご存じかと思いますが、それは「よく噛んで食べることを前提に」です。
納豆は大豆なので、あまり咀嚼をせずに飲み込んでしまうと、かえって消化に負担がかかります。
納豆に限らず、噛むということは非常に重要です。
口の中で食物をよくすり潰せば、それだけ消化器への負担は軽くなりますし、必要な栄養素を最大限に取り出せます。食材のパフォーマンスを最大限に引き出すためにはまずはよく噛むことを意識しましょう。
いかがでしたでしょうか?ここでご紹介した食材の他にも夏の弱った胃腸に効果的な食材はたくさんあるかと思います。
しかし、どんなに「胃腸にいいから」「栄養があるから」といっても、ただ闇雲に好きなだけ食べればいいというわけではありません。
それぞれの「栄養バランス」を考え、「規則正しい時間」に「適切な量」を「よく噛んで」食べる事が、結果として夏バテ予防、ひいては健康の基礎作りにつながるのではないでしょうか?
それぞれの食材のパフォーマンスを考え、夏にも負けない元気な胃腸で、美味しい毎日を過ごしていきたいものですね。