パスタのレシピなどで登場する「パンチェッタ」
レシピによっては指定されていることもあり、「ベーコンとはどう違うの?」「代用にはならないの?」と思いますよね。
このページでは、「ベーコン」と「パンチェッタ」の違いについて解説。
- ベーコンとパンチェッタ、生ハムの違い
- 味の違い
- 使い分け方
違いを知っておけば料理の幅が広がりますよ。
- ベーコンとパンチェッタの違い
- ベーコンとパンチェッタはもともと「部位」と「調理法」
- ベーコンとパンチェッタ|味の違いと使い分け
- ベーコンはパンチェッタの代用になる?
- ベーコンとパンチェッタの違い|まとめ
ベーコンとパンチェッタの違い
ベーコンとパンチェッタの大きな違いは「燻製しているかどうか」
パンチェッタを燻製させたものをベーコンと呼び、そのまま使うものをパンチェッタと呼ぶのが一般的な認識となります。
パンチェッタは塊の豚バラ肉に岩塩・スパイス・ハーブをすり込み、およそ1ヶ月程度、乾燥・熟成させて作ります。
燻煙させるパンチェッタもある
燻煙する場合もあり、パンチェッタ・アッフミカータ(Pancetta affumicata)と呼ぶ。
【引用】
「燻煙させたらベーコンなのでは?」と思うかもしれません。
後述しますが、実はパンチェッタとベーコンの由来に関わる話でもあります。
「生ベーコン」という呼び方について
パンチェッタは燻製させない(加熱処理しない)ため、別名「生ベーコン」と呼ばれることも。
しかし、これはつまりパンチェッタのこと。
日本では市販のベーコンを焼いて食べます。
そのため、売っていたベーコンをそのまま食べるという意味での「生ベーコン」という呼称が生まれ、混同されていると考えられます。
生ハムとの違い
豚肉を塩漬けしたもので「生ハム」もありますが、パンチェッタと生ハムの違いは「使用する部位」
パンチェッタが豚のバラ肉を使うのに対し、生ハムは豚のもも肉を使うのが一般的です。
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ベーコンとパンチェッタはもともと「部位」と「調理法」
今でこそ「ベーコン=燻煙したもの」「パンチェッタ=してないもの」という認識ですが、実は本来の意味は異なります。
ベーコンとは「塩漬けにしたもの」という調理法を指す言葉であり、パンチェッタとは「肉の部位」を指すものでした。
・ベーコン=塩漬け
・パンチェッタ=肉の部位
パンチェッタはパンチャ(pancha)=お腹の肉(豚バラ)だったんですね。
この意味で言えば生ハムも塩漬けされているため「もも肉のベーコン」であり、パンチェッタもまた「パンチャのベーコン」とも言えます。
イタリア国内でも風土の違いにより、ベーコンを燻製させる地域とそのまま食べる地域がありました。
その中でいつしか、現代のように「ベーコン=燻製」「パンチェッタ=生」という認識が広まって定着したのだと考えられます。
ベーコンとパンチェッタ|味の違いと使い分け
両者の味の違いを一言で言えば「塩味と酸味」
それぞれの特徴と使い道について解説します。
ベーコン
燻製するベーコンは塩味・酸味ともにパンチェッタに比べて弱く、そのまま焼いて食べるのにも向いていますし、ダシとしても使用可能。
味がマイルドなため、幅広く使える万能選手という認識です。
パンチェッタに比べて安価に入手できるのもありがたい点。
保存もベーコンの方が長くできます。
ただし、市販の場合はパンチェッタと比べて添加物が多く入っています。
パンチェッタ
パンチェッタは燻煙しないぶん、肉の脂と酸味、さらには塩味も強くなります。
塊の生ハムをかじるようなイメージですね。
そのまま食べることもできますが、しょっぱくてクセがあり、お酒のつまみに少量ずつ…といった食べ方になるでしょう。
多くの場合、パスタやスープへの「出汁」として最適。
凝縮されたうま味と塩気があり、ベーコンよりも深い味わいを料理にもたらします。
ベーコンはパンチェッタの代用になる?
ベーコンしか手に入らないとき、パンチェッタの代用に考えることもあるでしょう。
ここまでご覧いただいていればわかるかもしれませんが、これは代用可能。
使う部位も同じですし、違いは燻煙しているかどうかだけ。
ただし、パンチェッタの代わりにベーコンを使う際は、塩味が少ないので塩を足すようにしましょう。
反対にパンチェッタをベーコンの代わりにするのであれば、しょっぱくならないよう量そのものを減らす事をオススメします。酸味は加熱すればほとんど気にならなくなります。
また、生ハムも両者の代用になりますが、ハムは脂身がベーコンやパンチェッタに比べて少なくなります。
あっさりした味わいにはなりますが、そのぶんコクは少し減るでしょう。
ベーコンとパンチェッタの違い|まとめ
- パンチェッタとベーコンの違いは燻製しているかどうか
- もとは「部位」と「調理法」だった
- パンチェッタは味が強く、ベーコンはマイルド
- 代用は可能。塩味の調節をしよう
パンチェッタとベーコン。
今ではどちらもスーパーで入手できますが、違いを知っておけば料理の際にも使い分けでき、深みが出るのではないでしょうか。
パンチェッタは自宅で手作りしても美味しいですよ。
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