「肉じゃがは煮崩れしてた方が美味いよね」派のmasaです。グジュグジュの肉じゃがは米との相性ヤバイですよね。
とはいえ、狙って煮崩れさせるのと煮崩れしちゃうってのは別の話。
お客さんに出すとかだったら、やっぱり色鮮やかな肉じゃがにしたいもの。
煮崩れする理由を知れば、肉じゃがを好きなように操ることができ、近所では「肉じゃがの魔術師」っていう通り名がつきます。
「magician's nikujaga」です。カッコいいね。
このページに書いてあるのは、肉じゃがが煮崩れする原因と防止策です(・∀・)
1・肉じゃがが煮崩れする原因
肉じゃがそのものはそこまで難しいレシピじゃありませんが、煮崩れせずに、なおかつ味染みで作るとなると難しいですよね。
煮崩れしないように早く作ると味が染みないし、かと言って長く煮れば煮崩れするし…
そもそも、煮崩れする原因っていったい何なんでしょうか?
ジャガイモの耐久力?火力?呪い?
煮崩れする理由を知れば、逆にドロドロ肉じゃがも思いのままですよね。
これが原因!煮崩れのメカニズム
「じゃがいも同士がぶつかるから」なんて話もありますね。
これも合ってるんですけど、正確に言うと細胞が分離することが煮崩れの原因です。
じゃがいもって、みんな大好きデンプンがありますよね?
あいつは煮ると糊化(ネバネバする感じ)して膨らむんですね。
膨らんだ結果、細胞を引き離しちゃうんです。
デンプンが恋愛に口出しするお母さん。細胞が引き離される彼氏と彼女です。
と、まぁ煮崩れの本質はこうなんですけど、別に化学の授業をするつもりはないので、以降この話はあんまり関係ないですw
豆知識的に覚えておいて下さい。
弱火でダラダラ煮ると崩れやすい
強火で短時間で仕上げた方が良いのか、それとも弱火で煮るべきか…
ジャガイモが煮崩れする原因の1つに、火力があります。
これは、ぶっちゃけ直接的な関係はそんなにありません。
後述しますが、火力が問題なんじゃなくて、煮る時間と最初の温度にこそ原因があります。
ただし、材料同士がぶつかっちゃうと外側から削れていって煮崩れの原因になります。
なので、材料が踊るような強火はNG。
じゃあ弱火がいいのかっていうとそれもNG。煮る時間があまりに長いと、溶けてグズグズになります。
「じゃぁどうしたらええねん」ってことなんですけど、正解は強火&落とし蓋で、材料が動かないようにすることですね( ・∀・)
長く煮たところで味が染みるっていうのは妄想なんで、
煮る時間を伸ばすのは間違い
2つめの原因として、長く煮詰めすぎることがあります。
「だってそうしないと味が染みないから」なんて声が聞こえてきますが、それは違います。
食材に味が染みるのは、表面や内部に穴というか隙間が出来て、そこに調味料が流れ込むからなんですね。
で、その隙間が出来るだけの時間加熱すれば、それ以上は煮込んでも無意味。
それどころか、成分や水分が外に出ちゃって味を損なう原因にもなります。
「レシピ通りに作ったのに、なぜか煮物の汁が多い…」なんてありませんか?
それは、長く煮すぎて味が染みこむどころか逆にいろいろ流れ出ちゃってる状態なんです。
スープとかならそれで美味しいんですけどね^^;
肉じゃがの基本は、高火力&短時間で、味が染みるのは冷めながらです。
男爵は煮崩れしやすい?煮崩れする品種
3つめの原因。さっき言った豆知識が少し役に立ちます( ・∀・)
じゃがいもの品種によって、細胞が離れやすいやつとそうじゃないやつがあるんですね。
代表的なジャガイモの品種でいえば男爵いもとメークインがありますね。
両者を比較すると、男爵いもの方が細胞が離れやすく、煮崩れしやすくなっています。
スーパーで並べられた男爵いもとメインクーン、男爵いもを手に取った時点で、煮崩れに一歩近づいているということですね。
水分の多さも煮崩れの原因に
さっきの話と被りますけど、具材が水の中で踊っちゃうと崩れる原因になります。
水が多ければ、それだけじゃがいもが鍋の中で泳ぐ原因になるので、水はひたひたくらいが良いですね^^
長く煮すぎて水分が多くなっても同じ事が起こるので、煮崩れさせようと思ったら、
- メークインを
- 多めの水で
- ダラダラと長く煮込めば
ドロドロ肉じゃがの出来上がりってことです♪
ここまでのまとめ
肉じゃがの煮崩れの原因、それは
- 細胞が離れるから
- 水の量や火加減で、じゃがいもが踊ってぶつかるから
- 長く煮すぎて溶けちゃうから
- 品種によっても違いがある
こんなところですかね( ・∀・)
んで、さらに煮崩れを防止する対策について紹介していきます。
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2・煮崩れなし!肉じゃがの煮崩れ防止策7つ
ここからは、いろんな理屈をこねこねして、肉じゃがの煮崩れを防ぐ方法を紹介していきます。
ポイントとしては、
- 細胞が離れないようにする
- ぶつかり合わないようにする
ここにフォーカスしてあげれば肉じゃがの煮崩れはかなり防げそうです。
バターを使う
2017年12月にTV「ソレダメ ~あなたの常識は非常識?!~」で紹介された方法ですが、肉じゃがを煮る前にバターを入れるだけで煮崩れしなくなるというもの。
バターの成分がじゃがいもをコーティングして、細胞の分離やペクチンっていう成分の流出を防ぐんだそうな。(ペクチンってのは、細胞同士をつなぎ止めている役割のやつです)
肉じゃが4人前に対してバター5gを一緒に煮ると良いそうです^^
僕も1度やってみたことがあるんですけど、ちょっとコクが出てじゃがバターになります。お試しあれ。
炒める
じゃがいもをコーティングすれば良いのなら、油で炒めてコーティングするのも同じ理屈ですよね。
これも有効な方法です。
っていうか、巷の肉じゃがレシピの半分くらいは炒めてから煮るってやつだと思うので、理に適っているってことですね。
炒めない
心の病気じゃないですw
実は、じゃがいもは冷たい水から煮ると硬化現象つって、細胞が離れにくくなるんです。
正確に言うと、60℃くらいで一旦キープすると良いそうですが、深くは考えずに水から煮ればOKです。
この場合、一気に高温になっちゃう炒めは省いた方がいいんじゃねぇかっていう話です。
梅干し
肉じゃがと一緒に梅干しを入れてあげると、ペクチンが溶け出さなくなるので煮崩れを防ぐっていう話もありますね。
で、これって梅干しじゃなくても、酸性のもの(すっぱいやつ)ならなんでも効果はあります。
ペクチンがアルカリ~中性で溶け出しやすいので、酸性に寄せようぜってことです。
ただし、肉じゃがが酸っぱくなってファンタスティックな味になるのであんまりオススメしません。
こんにゃく
同じ何か入れる系なら、こんにゃくも代表格です。
こんにゃくにはカルシウムが多く含まれているので、これまたペクチンが溶け出すのを防いでくれます。
普通にレシピに入っているときもありますよね。
煮るときに一緒に入れてあげればOKです^^
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落としぶた
- 弱火→溶ける
- 強火→溶けないけど、じゃがいもが泳いでぶつかる
そしたら、じゃがいもが鍋の中で踊らないように押さえつければいいよねっていうことです。
和食で落とし蓋を使うのは煮崩れ防止としての意味合いもあるんですね。
落とし蓋っていうのは、鍋より一回り小さく、食材に直接乗せるような蓋のこと。
煮崩れを防止するだけじゃなくて、水分の蒸発を防いで味を染みこみやすくしてくれたり、煮え方のムラを防ぐ役割もあります。
落とし蓋を使うタイミングですけど、調味料を入れてさぁ煮込むぞってところで使うのがベターです。
面取り
煮崩れを防ぐ基本的な技術として、面取りがあります。
肉じゃがに限らず、カレーなんかでも同じなんで、覚えておきましょう。
面取りってのは、切った野菜の角を軽く削いで丸くする作業のことです。
簡単に言えばできるだけ丸くすることです。
面取りしてやれば、じゃがいも同士がぶつかっても煮崩れしにくくなります。角張っているもの同士がぶつかると、削れやすいんですね。
どっちも丸っこかったら、ぶつかっても削れにくいです。
人間と同じだね(←は?)
おわり
総まとめします( ・∀・)
1・肉じゃがの煮崩れ原因
- 細胞の分離
- ペクチンの流出
- ぶつかり合い
- 煮すぎ
2・改善策
- ペクチンを守る何かを一緒に煮る
- じゃがいもがぶつからないようにする
結局さぁ、ここまで長々話したけど、煮崩れした肉じゃがって美味いよね|Д´)ノ 》 ジャ、マタ